浅草雑食日記
浅草名所七福神巡り

浅草名所七福神


浅草には浅草名所七福神(あさくさなどころしちふくじん)という有名な巡礼札所があります。
台東区から荒川区に渡り九社寺に祀られており、福禄寿、寿老人はニ社ずつ。
大黒天が祀られている浅草寺から巡礼すると約8kmを3時間程度で全てを回ることが可能です。
ここではその七福神と祀っている社寺を紹介していきます。


1.大黒天(だいこくてん)

大黒天

頭巾を被り、手には小槌、背中には袋を背負っているというのが大黒天の見ための大きな特徴です。
元々はヒンズー教の破壊の神シヴァの生まれ変わりであるマハカーラにルーツがあります。
いまでこそ温和な厨房の神・財産の神のイメージが強いですが、元々は力を司る軍神。
しかし天台宗の最澄によって日本に持ち込まれた際には前者のイメージが強調されて全国に広まっていったみたいです。
これはもともと日本で袋を背負った福の神として広まっていた大国主命(おおくにのぬしのみこと)の存在が大きかったと言われています。
大黒と大国が同じ「だいこく」で混同されて大黒天のイメージが今のように固まっていったのだとか。
破壊神が福の神に化けて伝わるだなんて、歴史って本当に面白いですね。
→浅草寺

2.恵比寿(えびす)

恵比寿

釣竿を持っていたり、大きな鯛を持っているのが一般的な恵比寿の姿です。
「恵比寿」の表記が多いですが、ほかにも蛭子、恵比須、恵比寿、恵美須などと表されることも。
恵比寿は漁業の神として崇められており、外国から伝わってきたほかの七福神と違って唯一の国産の神です(笑)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊邪那岐命(いざなみのみこと)の三男、夷三郎であるという説と、
大国主命(大黒さん)の子である事代主神(ことしろぬしかみ)がそうであるという説が有力視されています。
→浅草神社

3.毘沙門天(びしゃもんてん)

毘沙門天

手には宝塔と槍(宝棒)を持ち、黄金の甲冑を身に着けて怒りの形相をしているのが毘沙門天です。
ヒンズー教ではクベーラと呼ばれる財宝福徳を司る神、仏教ではヴァイシュラヴァナという護法神として祀られてきました。
日本では宝塔で皆に福徳を与え、槍で悪を振り払う存在として浸透し、武人の神としても武将達に崇められています。
また沢山の説法を聞いてきたことから多聞天とも呼ばれ、知恵の神としての一面も持ち合わせています。
福徳与えて、悪を倒して、知恵もある、本当に万能の神様ですね(笑)
→待乳山聖天

4.福禄寿(ふくろくじゅ)

福禄寿

福禄寿は見ためは頭が異常に長いちょびヒゲのおっさんのような風体で描かれることが多いです。
由来は若干あやふやですが、いちおう道教の天南星の化身や、南極星の化身として位置付けられています。
子宝、財産、健康的な長寿の三徳が具現化したものとも言われ、時には仙人のような祀られ方をする場合もある模様。
司っているのは前述の由来のとおり子宝、財産、健康的な長寿です。
→今戸神社
→矢先神社

5.布袋(ほてい)

布袋

布袋は大きな太鼓腹を出して、背中には袋を背負っているのが大きな見ための特徴です。
由来は唐の明州に実在したとされる釈契此(しゃくかいし)という名の僧だと言われています。
なので布袋はほかの七福神と違って神ではなくお坊さん。
笑顔の絶えない豊かな表情、恰幅の良い体型、大きな袋から日本では福の神として祀られています。
しかし太っている見ためから福の神に祀るっていうのもなんだか(汗)
もしかしてこういうのってけっこうテキトー?
→不動院

6.寿老人(じゅろうじん)

寿老人

白くて長いあごヒゲ、お供に鹿を連れている老人の姿で描かれることが多いです。
場合によって手には杖を持っていたり、桃を持っていたり、ひょうたんを持っていたり。
由来は道教の南極老人星であると言われていますが、福禄寿も南極老人星の化身であるという考え方があり、
その場合は寿老人と福禄寿は同一神であることになってしまい、そのせいで一時七福神からカウントされない時期もありました。
長寿と自然との調和を意味する鹿、同じく長寿を意味する桃、不死の霊薬が入ったひょうたんを伴うことから
そのまま長寿の神として日本では広まっています。
→石浜神社
→鷲神社

7.弁才天(べんざいてん)

弁才天

琵琶を持った美しい女性の神として描かれるのが弁才天です。
時には弁財天、弁天と呼ばれることもあります。
由来はヒンズー教の川の神サラスバティで、日本にはすでに奈良時代には信仰が広まっていたと言われています。
日本では知恵と財物を司る神様とされていますが、水のせせらぎの音を操るということから音楽・芸能の神の一面も持っています。
→吉原神社


浅草雑食日記 TOPへ